执笔者プロフィール

末冈 浩(すえおか こう)
医学部 臨床遺伝学センター非常勤講師その他 : 日本受精着床学会代表幹事塾员

末冈 浩(すえおか こう)
医学部 臨床遺伝学センター非常勤講師その他 : 日本受精着床学会代表幹事塾员
生殖医疗は不妊で悩むカップルに対する医疗として开始された。现在では不妊患者への対応のみならず、遗伝病に対する着床前遗伝子诊断や再生医疗における生殖细胞の応用技术など、多様な広がりを见せ、広く生殖医疗と呼ばれるようになった。その歴史の中で庆应义塾は世界における発展に大きく寄与してきた。
庆应义塾が先导してきた生殖医疗の歴史は、安藤画一教授の下、饭塚理八教授らを中心に活発に先进技术が开発?导入されたことに始まる。1949年に精子を子宫内に注入する人工授精(础滨贬)によって最初の生児が得られ、1958年には精子の冻结保存技术の开発から妊娠を成功させたことがきっかけとなって世界の生殖医疗のメッカとなった。更に1982年に体外受精研究を目的に日本受精着床学会が信浓町の北里讲堂で発足し、この発展に主导的役割を果たしてきた。体外受精技术で生まれる児は年々増加し、生児の16人に一人の割合となり、少子化対策に大きく贡献することにもなった。
1978年には英国で初の体外受精による児が诞生し、すでに40年余りが経过した。エドワーズ博士は30年を経过して死の直前にノーベル赏を授与されたが、体外受精の技术はさらに医疗の选択肢を大きく広げてきた。排卵诱発法による安定的な成熟卵子の确保、腹腔镜手术から経腟超音波装置の开発による伤のつかない採卵法への进化、胚の长期培养などに次いで、1990年代には通常の体外受精では困难な重度の男性不妊などに対して、顕微镜下に精子を卵子に注入する顕微授精の技术が作られ、大きく受精効率の改善に贡献した。
生殖に用いられる细胞は精子、卵子、受精卵(胚)であるが、卵巣组织も加えて、これらの细胞を安定的に确保するために冻结保存技术が発展を遂げている。排卵诱発で多数の卵子が採取できた际に余剰胚を冻结保存することが多く行われるようになった。我が国では1989年に我々の関连施设である东京歯科大学市川総合病院で初の冻结保存胚による双胎児の诞生に成功したが、现在体外受精で生まれる児の70%が冻结保存胚によってもたらされている。また、がん患者が化学疗法や放射线疗法によって生殖机能を失うため、治疗に先立って生殖细胞を保存することもできる。冻结保存はマイナス196℃の液体窒素内で保管されるため、长期间の保存が可能となり、回復后に妊娠を可能にする手段になる。一方、细胞冻结后に故人となった场合の保存细胞の取り扱いが课题となり、その细胞を用いて妊娠する死后生殖という问题も新たに発生する原因になった。
生殖医疗は生物学的には细胞から発生する个体を妊娠に导く作业であるが、この本质は遗伝子の継承への作业である。遗伝病の家系の苦悩に対して生殖医疗の新たなアプローチが行われてきた。齿连锁性遗伝病に対して齿染色体を有する精子を远心分离して発症する可能性のある男児を防ぐ人工授精法の开発が1980年代に始められた。この方法は男女产み分けにつながることから、その适応に関しては社会的な意见が多く寄せられた。さらに胚の段阶で遗伝子解析をして遗伝病の発症を防ぐ着床前遗伝子诊断の开発に至った。体外受精で作成した胚から细胞の一部を生検し、遗伝子を十分に増幅した上で解析する技术である。我々が日本で初の生児の获得に成功したのが2004年であった。この技术も生命の选别への悬念から极めて长期の伦理议论を経て承认された経纬があったが、现在までに重篤な遗伝病や流产防止のための遗伝子や染色体の解析が行われてきている。この分野は益々の発展が予测され、今后病気の変异遗伝子に対して遗伝子改変を行うゲノム编集や、ミトコンドリア病遗伝子変异を多く有する卵子の核を健常な提供者卵子へ移し替える核移植などの技术が研究として导入される方向にある。
精子?卵子?胚の提供、および代理母など非配偶者间で行われる生殖医疗に関してもこれまで多くの议论がある。1949年に无精子症に対して提供精子による人工授精(础滨顿)が庆应义塾大学病院で最初の女児の诞生したことに始まる。当时も社会の意见に耳を倾け、慎重なプロセスの中で开始された。近年、生物学的な亲を知る権利(出自を知る権利)や告知の问题など単纯には解决できない课题は存在するが、他に代替手段がないことも事実である。卵子提供では生殖年齢の概念を変えた事実がある。若年女性の提供卵子で双胎児を出产した最高齢の女性は実に70歳である。闭経した后の女性でもホルモン剤の投与によって妊娠出产が可能であり、人生観も大きく変わることになる。尝骋叠罢の生殖医疗に対する対応も课题である。また新たな试みとして子宫摘出女性に提供者の子宫を移植して妊娠する子宫移植の报告もあり、さらなる选択肢が増加している。
生殖医疗は生命の原点に向き合うため、技术の発展がもたらす多様な选択肢に议论は尽きない。导入する上で适用の范囲を含め、十分な议论が必要であることも事実である。その上で必要とする人々のために、安全で享受しやすい医疗の発展と环境づくりが求められる。
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。