执笔者プロフィール

辻 恵子(つじ けいこ)
看护医疗学部 准教授
辻 恵子(つじ けいこ)
看护医疗学部 准教授
时を経て深化した概念
&辩耻辞迟;性と生殖に関する健康と権利(セクシュアル?リプロダクティブヘルス?ライツ、以下、厂搁贬搁)&辩耻辞迟;は、自身の身体についてその人らしい选択をすることを保障する非常に重要な概念である。これは性や妊娠?出产に関连して健康であるだけでなく、产む?产まない、あるいはいつ、何人子どもをもつかについて女性が自ら决定できる権利を謳ったものである。1994年の国际人口会议(カイロ)での议论から30年の时を経て、现在は多様な问题に対応する际の広范な概念として深化している。
例えば、不妊治疗や人工妊娠中絶、胎児の出生前検査、阵痛时の痛みの缓和などを含め、女性が差别や强制を受けることなく自分の身体に関する意思决定を行う権利を有し、必要な医疗サービスやサポートを受けられることを前提に考えられている。
性と生殖に関する决定には、时间的な制约や伦理的课题を孕む难しい课题も多い。その人らしい选択をするためには、偏りのない正しい情报を得て、自身の価値観を知り、纳得して决めるための适切な支援が欠かせない。それは女性の健康に携わる専门职の重要な役割である。
「本当の声」をしっかりと聴く
たとえ些细なことであっても、自分で选択できると认识することは人に力をもたらすと言われている。それが自分の身体や健康、その后の生き方につながる决定ならなおさらである。シェアード?ディシジョンメイキング(以下、厂顿惭)とは、难しい选択に直面した当事者と医疗者が选択肢に関するメリットやリスクに関する情报や価値観、アイデア等を共有し、相互に影响し合い、対话の中で决めていくプロセスのことである。厂顿惭は人々の健康を改善し、満足度を高め、内的な変化と成长を促すことがわかっている。
近年、日本で厂搁贬搁の理念を基盘として妊娠期にある女性への包括的なケアの中に位置づけられたのが、妊娠初期の胎児の出生前検査(以下、出生前検査)である。多くの议论を経て、现在は、妊妇が母子手帐を受け取る际に当该検査に関する情报が提供されているが、伦理的课题を包含する难しい课题である。笔者が遗伝诊疗部门で出会った女性の多くは、自身の年齢を理由に出生前検査の受検を考虑していたが、妊妇健诊时の超音波検査で胎児の异変を示唆された人も少なくない。胎児が致死的な状况にあることを告げられても、&辩耻辞迟;妊娠継続を諦めたくない&辩耻辞迟;という人、前子に先天性疾患があっても、出生前検査を选択しない人が确かにいる。
今后、検査対象が拡大することも予测されるが、厂顿惭においてその人の「本当の声」を拾い上げ、&辩耻辞迟;聴く&辩耻辞迟;こと、そして时に&辩耻辞迟;代弁する&辩耻辞迟;ことは、伦理的に医疗やケアを提供していくことにつながると考えている。
少子化対策がもたらす影响を考える
少子化対策の一环として、政府が导入を検讨する出产费用の保険适用では、その料金が全国一律となる。また、今年に入り东京都は、硬膜外镇痛分娩(以下、无痛分娩)の费用について、最大10万円を助成する方针を明らかにした。日本は先进国の中で、最も无痛分娩の割合が低い国の1つであるが、総分娩数に占める割合は、2018年の5.2%から、2023年には12%弱へと増加し、今后も増えることが予想される。
诸外国の実绩から无痛分娩の安全性は确立されているとも言われるが、それは、集约化された分娩施设で麻酔科医が麻酔を担当することを前提としている。日本は、麻酔科医が不在の小规模施设での无痛分娩も多く、その场合の安全性が十分に検讨されているとは言い难い。无痛分娩を取り扱う医疗机関は増える一方、分娩を取り扱う产科医疗施设は近隣でも渐减していることを助产师教育の现场でも强く感じる。次子を望む人々から「&辩耻辞迟;またここで产みたい&辩耻辞迟;と思える场所がもうなくなってしまった」との声も闻く。地域の产科医疗が守られることを强く望む。
本学部の助产师选択コース学生は、これまで自然性と共感性を大切にしながら生理的な出产を志向する病院や助产院で、产妇の紧张をほぐしお产を进行させるオキシトシンの作用にかかわる环境调整や助产ケアの方法を学んできた。しかし、出生数の减少によりこの学习环境にも大きな変化をきたし、困难が生じている。少子化は、社会経済的课题を含め复合的な问题と考えられるが、海外では、出产费用の保険适用や周产期医疗体制の改革をきっかけに、助产师の教育が停止し、出产施设の集约化が一気に进む国もあれば、当事者の声により、女性中心の出产を実现するための体制整备につながった国もあるという。
大切なことは、质の高い情报が提供され、安全性を确保した上で、谁もが&辩耻辞迟;その人らしい出产&辩耻辞迟;を选択できる体制が拡がることである。ウィメンズヘルスや、性と生殖に関する幅広い知识や技术をもつ助产师が、本来の强みを発挥できる场で、女性と家族のために贡献できる世の中が続くことを愿う。
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。