执笔者プロフィール

アルマズヤッド?オスマン
その他 : 東海大学経営学部経営学科専任講師塾员

アルマズヤッド?オスマン
その他 : 東海大学経営学部経営学科専任講師塾员
文化空间としての万博──感覚で出会う世界の多様性
かつて「地球村(Global Village)」という概念が提起されたように、情報と通信の飛躍的な発展は、世界の距離を大きく縮めてきた。現代ではその"村"のイメージがさらに進化し、文化や価値観が複雑に交錯する中で、世界全体が1つの"島"のような構造を帯びつつある。その縮図とも言えるのが、2025年4月13日に開幕したばかりの大阪?関西万博の会場、夢洲(ゆめしま)である。ここには、各国が文化?技術?未来構想を携え集い、壮大な「知と創造の交差点」が出現している。
この博覧会は、世界を体感的に学ぶ稀有な机会を提供している。报道や厂狈厂が切り取る断片的な情报では捉えきれない文化の全体像に、五感を通して触れることにより、现代的な「知」のあり方に対する再认识が促されている。
サウジアラビア王国パビリオンは、伝统と変革、现在と未来を空间的に结びつけた构成が特徴的である。伝统的都市建筑に着想を得た路地のような内部空间を进む来场者は、文化?环境?都市政策に関する多层的な主题に触れながら、国土を巡るような疑似体験を得る。建筑、音、光、香りが一体となった演出は、文化がいかに感覚的に伝达され得るかを示している。
展示には、古典舞踊、音楽、映画、ファッションに加え、「THE LINE」「OXAGON」に代表される未来都市構想、「グリーン?リヤド」に見られる都市緑化の取り組みなどが含まれる。これらは単なる文化紹介にとどまらず、都市計画、環境政策、生活構造の再設計といった社会課題に対する応答としても読み取ることができる。
イノベーションという再构成──技术と制度を结び直す国家戦略
このパビリオンの背後には、国家主導によるイノベーション戦略が横たわっている。経済学者ヨーゼフ?シュンペーターが唱えた「新結合(New Combination)」、すなわち既存の制度?技術?ニーズの再構成によって新たな価値を生み出すという発想は、サウジアラビアにおける改革の根底に見出される。
行政のデジタル化、都市インフラの再编、国家データ戦略の构筑といった取り组みは、単なる技术导入にとどまらず、公共性や社会包摂の再设计という侧面をもっている。たとえば、内务省が运営する电子政府プラットフォーム「础产蝉丑别谤(アブシェル)」は、パスポートや运転免许証の更新、ビザ申请などをオンラインで完结できる仕组みであり、国民の行政参加のあり方そのものを変えつつある。
これらの制度改革は、市民サービスの利便性を高めると同时に、政府と市民の関係构筑のモデルを提示する试みとして见ることができる。つまり、イノベーションとは単に「新しい技术」ではなく、制度?文化?生活の再构成を通じて社会の基盘そのものを再编するプロセスでもあるということだ。
サウジアラビア馆が提示しているのは、そうした国家的イノベーションを文化的?视覚的に解釈した一种の「展示としての社会戦略」である。展示は、単なる外向けの説明ではなく、他者との比较と対话の起点となることで初めて意味を持つ。
问いを持ち帰る场としての万博──変革の未来と国际的共创
このような構想は、2030年に開催予定のリヤド万博へと連なっている。2023年に正式決定されたこの国際博覧会では、「変革の時代:先を見据えた明日を共に(The Era of Change: Together for a Foresighted Tomorrow)」をテーマに、246の国と国際機関が参加を予定し、4,000万人以上の来場、さらにはメタバース空間による10億人規模の参加を想定している。
サウジアラビアはこの万博を通じて、制度と社会、环境と都市、技术と文化がいかに融合可能かという问いを国际社会に投げかけようとしている。ただし、それは自己を优位に位置づけるためではなく、あくまで「共に考える场」をつくるという文脉においてである。
万博は国家の优劣を竞う场ではなく、构想を并置し、それぞれの未来像を相対化する场である。梦洲におけるサウジアラビアの展示もまた、他国のビジョンと交差することで、世界の各国が制度や文化を问い直す机会となる。来场者にとって、それは「他国を知る」だけでなく、「自国を考え直す」契机となるかもしれない。
その意味で、梦洲から発信される未来构想は、闭じた国家像ではなく、开かれた问いのかたちをしている。イノベーションとは、単に新しい技术の导入ではなく、社会をどう再编し得るかという「问いの力」を含んでいる。その问いをいかに受け取るかは、访问者自身に委ねられている。
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。