执笔者プロフィール

熊丸 裕也(くままる ひろや)
その他 : AOI国際病院 副院長塾员

熊丸 裕也(くままる ひろや)
その他 : AOI国際病院 副院長塾员
禁烟すべきか否か?
良く话题になるテーマだが、医师の立场からすれば当然答えはイエスである。
色々な科学的データが蓄积されていて、喫烟の健康被害は几つ挙げても切りがないが、健康に良いというデータは1つもない。正に「百害あって一利なし」なのだ。
それなのに何故禁烟しない喫烟者がこんなのに多いのだろう?
かく言う私自身も喫烟した経験はある。大学时代の4年间ほどだが、试験直前に喫烟数が40本/日を超えたりしていて、风邪を引いての咽头炎が喫烟の度に症状も悪化するし、何よりも健康に悪いことは知っていたから、クラブ活动でヨット部の合宿中に、同级生と试合で优胜できることに愿をかけようと一绪に禁烟してみた。何気なく始めたことだったがそれが夏の合宿も终わって、秋の终わりにその同级生と话し、「禁烟続いてるか?」と闻きあったところ、何とお互い続いており、「奴が続けてるんじゃ、俺も続けなきゃ!」という感覚で、そのまま年も明け、禁烟できてしまったのが実际のところだ(この愿掛けも効いたのか、翌年我々の代で、医学部ヨット部史上初めて东日本医科学生総合体育大会で优胜できた!)。それ以来纸巻きタバコを吸ったことはない。
「カサブランカ」のハンフリー?ボガートや、ジタンを燻らせるジャン?ギャバンの映画を见て、青春のある时期にタバコを吸ってみたくなる気持ちはわかる。しかし、それが及ぼす健康被害は、吸っている本人だけでなく周囲の人々にも多大であることを知っておいて欲しい。私が禁烟の相谈を受けたときに家族にも良くする话が、受动喫烟のリスクである。それについての科学データは、庆应高校の同期生が国立がん研究センターで调査を続け、兴味深い结果を出してくれた。
内容は、非喫烟妻约30000人を14年间追跡した结果、夫が喫烟者だと夫が非喫烟者である场合に比べて肺の腺癌に2倍もなりやすかった、と言うものである。
この话を禁烟外来に付き添ってこられた妇人に话したところ、ご主人に向かって「今まで连れ添ってきたのに、あんたは私を杀す気か?」と言われたのに、思わず苦笑いしたのを覚えている。确かにタバコの火の部分から出る副流烟には、フィルターを介して吸う喫烟者本人のものより、有害物质が多く含まれるとされているのだ。つまり家族だけでなく、喫烟者と同室に居るだけで、老若男女を问わず、何らかの悪影响を受けるのである。勿论、喫烟による発病リスクは肺癌に限らず、他の様々な悪性肿疡、更に心臓病、糖尿病、脳血管疾患、呼吸器疾患も増えるのである。たまに酸素ボンベを伴って鼻のチューブで吸っている年配者を见かけることがあるが、あの状态も喫烟による影响がとても大きい病态である。
これらの理由から、禁烟は是非お勧めだが、まずはその意志をしっかり持って顶きたい。その上で、最初は保険诊疗で受けられる禁烟外来を受诊し、禁烟にトライしてみよう。ニコチンパッチ以外にも、禁烟してもイライラしないで済む内服薬があり、これによって禁烟に成功する人も少なくはない。
勿論、自分の数百例に及ぶ禁煙の診療経験からも、禁煙外来を完了する患者さんは6割強、その後も禁煙が続く方は3割前後といわれており、ニコチン依存症もなかなか治療は容易ではない。しかし最近、禁煙が難しいのであれば、喫煙の有害性を減らそう(リスクリダクション)ではないかという意図から、加熱タイプの新型タバコを開発した外資系タバコ会社がある。私の禁煙治療経験からか、先方から色々相談を受け情報を得たが、その特性は興 味深い。今までの短期的なデータからは、発生する有害物質を90~95%減らすことが可能であり、タバコの葉と紙を燃焼させないことで副流煙をゼロにしたのである。ただし5?10%に減った有害物質が人体(つまり喫煙者本人)に悪影響を及ぼさないかは、やはり長期的な結果を待つ必要があるが、副流煙がゼロという点だけでも、周囲の人間にとっての迷惑を減らせるという点は大きな魅力だと考えたい。禁煙を重視する日本循環器学会、禁煙学会も禁煙自体とは違うという観点から、未だこの新型タバコを公認していないが、実際の臨床現場では、喫煙するよりはましだという意見も聞かれる。
私も循环器専门医として基本姿势は、まず禁烟をお勧めする。もし成功しない、あるいは成功したがまた吸い始めてしまった、という方には、このリスクリダクションという选択肢を、取り敢えずは选んでもらって、まず周囲への悪影响をなくして欲しいものだと思う。
东京オリンピックまでには、公共の屋内でタバコを吸う人が居なくなっていると良いのだが。
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。