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慶應義塾

『松本清张の昭和』

公开日:2026.04.23

执笔者プロフィール

  • 酒井 信(さかい まこと)

    その他 : 明治大学准教授法学研究科 卒業

    2002政メ修、05政メ博

    酒井 信(さかい まこと)

    その他 : 明治大学准教授法学研究科 卒業

    2002政メ修、05政メ博

この本は私の恩师?福田和也の代表作の1つ『地ひらく 石原莞尔と昭和の梦』(文艺春秋)の影响を受けて书いたものです。ちょうど私が大学院にいた顷、师は批评家として「脂」が乗っており、彼のように伝记と批评を合わせた作品を书きたいと、长らく考えていました。

福田和也にとって石原莞尔のような存在が、私にとっては松本清张でした。出版不况で原稿依頼が减ったとき、私はたびたび、小仓の松本清张记念馆を访れ、41歳で作家としてデビューし、様々なジャンルの作品を记して、国民作家となった彼のバイタリティに励まされてきました。

松本清张は「叁田文学」の编集委员を务めたことがあり、彼の长男?阳一は、庆应义塾大学を卒业して电通に就职しています。清张のデビュー作「西郷札」を、直木赏の选考委员として最も高く评価したのが、庆应义塾大学で教鞭を执った作家?木々高太郎でした。木々の绍介で、清张は「叁田文学」に3作目の『记忆』と、4作目の『或る「小仓日记」伝』を寄稿し、后者で芥川赏を获得して、作家として飞跃しています。

『松本清张の昭和』は帯文のとおり、新発見の資料も含め多くの資料を使った、松本清張にとって「初の本格評伝」です。2018年に清張が12歳の時に書いた詩が発見され、2025年に彼が小倉で、米兵の死体処理のアルバイトをしていた可能性が高いという証言も出ています。本書は清張自身が『半生の記』などの自伝的小説で触れていない事柄を、網羅的に記した内容です。

清张の恋爱経験や、年収の推移についても具体的な记述があります。『黒革の手帖』のモデルとなった女性とは? 松本清张の年収が最も高かった年はいつ? 『砂の器』に込めた父への爱憎半ばする感情とは? など、目次に挙げた问いの答えを、本文でご确认いただければ幸いです。

カッパノベルスや新潮文库の発行部数など、国民作家?松本清张の数値的なデータの分析を行った点も、この本の大きな特徴と言えます。原武史先生と酒井顺子さんに、优れた帯文を顶き、大変良い本に仕上がりました。本书をとおして昭和の文豪?松本清张の「逆境の中で这い上がる力」を実感して顶けると幸いです。


酒井 信(さかい まこと)
讲谈社现代新书 264页、1,210円〈税込〉

※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。